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ゆらぎ解析のための改変DFA法

Modified Detrended Fluctuation Analysis (mDFA)

矢澤 徹 著・訳

生物学 DFA mDFA 矢澤 徹 2015年12月

この研究の究極の目的は、誰もがDFA(Detrended Fluctuation Analysis:トレンドを除いたゆらぎ解析法)を使えるようにすることである。自然界にある周期的な現象、例えば心拍をチェックするツールを実際に作るための原理を紹介する。この本は改変DFA(mDFA,modified DFA)で明らかになった実験結果を述べている。
心拍を検査する数学的演算手順であるDFAはPengらによって1990年代半ばに考案された。しかしその技術はこれまでに診断装置として実用化されていない。DFAをツールとして活用した装置を作ろうという考えで、著者のもとで、かつての大学院生Katsunori Tanakaが、PengのDFAを改変して、mDFAプログラムを作成した。
mDFAを検証するため数多くの多様な周期現象を記録し研究した。

矢澤 徹
(やざわ・とおる)


無脊椎動物の生物学の研究者、理学博士(1983年)。研究の主たる関心は、心臓血管システムの神経生物学。電気生理学的手法および生物化学的手法HPLC(高速液体クロマトグラフィー)を用いる。1976年に、九州大学大学院修士修了。大学卒業研究時代、軟体動物神経系、大学院時代、おなじく軟体動物神経系、それ以来一貫して無脊椎動物を研究。研究の仕事に就いて、まず、オニヤドカリ・イシダタミヤドカリなどの甲殻類の心臓で、自律神経の自発活動の活動電位および心筋細胞の活動電位を研究する。摘出標本および生体標本を用いて研究成果を発表。無脊椎動物心臓で、自律神経の3本すべての神経から「自発活動電位の生体記録」に成功している研究者は1979年以前では世界で3人、2人はラリマー氏とヤング氏。この点で心臓生理学上、心拍制御機構の解明に関して特異な経験を持つと自負。1985-1987米国シティー・オブ・ホープ・メディカルセンター神経科学部研究員、ザリガニ神経細胞の研究。1995および1997カナダ・カルガリー大学医学部および生物科学部研究員、ロブスター心臓・心筋の収縮機構調節機構の研究。これらの無脊椎動物生理学の研究経験がDFAを一般心臓生理学と融合させることになる。現在の職、首都大学東京大学院理工学研究科生命科学専攻神経生物学研究室助教。2006年からASMEのメンバー。


  • 目次
  • 要旨
  • 1 はじめに
  • 2 材料と方法
  • 3 mDFAの黎明期
  • 4 mDFA実験結果
  • 5 mDFA ヒトでの経験結果
  • 6 考察
  • 7 付録:非生物医学的な応用編
  • 8 付録:結語と将来展望
  • 9 補遺
  • 引用文献
  • 著・訳者あとがき

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